今日は、訪問介護を行う際にホームヘルパーが知っておきたい「高齢者の低体温症対策」について話すことにします。
みなさんは、寒さを我慢したり、体の冷えを放置したりしていると、低体温症に陥る危険つのをご存知ですか?実は低体温症の患者の約7割が、家の中で発症したとする調査データがあるそうで、屋内でも安心できないことが分かってきました。特に高齢者は低体温症になりやすく、周囲の見守りが必要不可欠だと言われています。
そこで、訪問介護を行う際に低体温症を防ぐためには、体内で熱を生み出せるようにして、しっかり食事を摂らせることがポイントになります。特に、乾燥した冬場は脱水に陥りやすいので、水分補給も合わせて心掛けましょう。その際、ココア飲料のように甘くて温かい飲み物がより良いとされています。なぜなら、ココアには熱に変換しやすいブドウ糖が含まれているからです。ただし、体を温めようとしてアルコールをすすめるのは、血管を拡張させて放熱につながるので逆効果になってしまいます。
それから、熱を逃がさない工夫も必要です。血流が悪くならないように、首の回りや手首、足首の露出を避け、重ね着をして適切に暖房を使いましょう。基礎代謝が落ちた高齢者は、体内で小さなろうそくだけが燃えているような状態になっているので、低温に弱いそうです。そのため、訪問介護を行う際には、屋内だからと油断しないことが肝心です。ホームヘルパーが早めに気づくことができれば、低体温症はある程度予防できるので、高齢者の状態の変化を細かく確認し、栄養や水分、適切な保温を頭に入れながら介護を行ってくださいね。